シアターTACOGURA「どんぐりと山猫」(2014.12.7)

連日観劇えぶりでい。
本日はシアターTACOGURA「どんぐりと山猫」を観ました。例によって感想文。
シアターTACOGURA(以下シアタコ)は蛸蔵の小屋付きカンパニーとして今年旗揚げした劇団です。テーマは「地域の劇場、地域の劇団」。そんなシアタコは第2回目の公演から、親子で楽しめる演目を持ってきました。これはある意味どんどん挑戦していくシアタコの姿勢と感じます。狙いはハッキリわかる。が、現実の動員は大丈夫なのか?というのが大きな心配でした。
どうしても地方の演劇公演となると、言葉は良くないですが、出る人・観る人とも狭い世界の中で完結しがちです。そんな中で対象が限られる、ふだんの世界とは対象が違う親子向け公演。もし自分のようなめんどくさい大人ばかりが集まったら元も子もない。が結果、自分が観劇した回は予想を遙かに超える親子連れが来場され、とても良い空気が会場に充満していました。おおおお。

この素晴らしい結果はいろんな要因があると思いますが、やはり制作力の力が大きかったのではないかなって推測します。クリエイティブなことをしたいと集っている「人の力」。立ち上がったばかりなのに、どんどん新しい人を巻き込み、それぞれが力を出せる「場」にシアタコがなろうとしてるんじゃないかなと。これはすごいことだと思います。

そして実際の芝居。よかった。自分が初めて観る方が大半を占める出演者(ここもシアタコの功績だと思う!)でしたが、みんな輝いていました。蛸蔵の会場にあった舞台美術、音楽(生演奏!)、衣装、そして会場の雰囲気も相まって、とても暖かくて幸せな時間となりました。

すごいなー。演劇作品として土台がしっかりしているからこそだろーなー。しっかりプランを提示して、稽古を重ねた成果ですなーと、終演後に演出の藤岡さんとお話ししてたら、仕上がるのがホントの直前だった、一週間前まではほとんど出来上がってなかったそうでして。嗚呼おそろしい。でも、それをここまで持っていく演出とチームの力ですな。すげー、シアタコ。

そして…こんどの土曜には、仕上がり具合で考えるとさらに恐ろしい「さよなら、津野」が控えています。果たして残り一週間でミラクルを生み出せるのか!?
うーん……。答えは劇場(くんてき会館)で!