今日は蛸蔵にて明日本番の、四国学院大学准教授・西村和宏さん率いる演劇コースの皆さんによる公演「イワーノフ」の通し稽古を見てきました。
明日の本番の前に感想文もどうかと思うのですが、あまりの感動と「できるだけ多くの方に見ていただきたい!」という気持ちが爆発してしまったのですから仕方ない。ええ、仕方ない。

まず、四国学院大学という学校ですが、四国で唯一の「演劇コース」を有しております。そしてノトススタジオという自前の劇場も持ち、西村さんという芸術監督のもと、日々作品制作や、上質の舞台公演を行っています。しれっと簡単に言いましたが、これはものすごいことでして、それについて書き出すと終わらなくなるので割愛しますが、ひとつ言いたいことは専門的機関で舞台芸術を学び、実践するキャスト・スタッフの皆さんのクオリティや作品に取り組む姿勢といったら!
高知で演劇制作に向かう上で、一番の課題となっているだろうことをさらっと飛び越えているこの状況に、うむむむと唸ってしまいました。

そして一番に伝えたかったのが、作品のすばらしさです。
フライヤーに書かれた「僕の救いはどこにあるのだろう」というコピーの通り、主人公・イワーノフの理想や挫折、虚栄、若さ、諦め、伝わらない思い、愛憎…。周囲を含めてのくだらない、あさましいうごめきが、そのまま今の自分に当てはまるように感じて、劇中の何気ない台詞が胸に突き刺さります。
終盤の感情の力のイメージに溢れたシーンでは、知らない間に涙が浮かんできて「そう言えば入院から2ヶ月半、生の舞台を見ていなかったな」とふと思い出しました。

なんというか、救われないエンディングなのに、そこで思いっきり「生きる力」をもらえたような、諦めていた訳じゃないけどいろいろ弱っていた自分自身が、文化芸術の力に救われたような、そんな思いを感じた作品でした。

明日日曜14:00開演、蛸蔵です。ぜひ多くの方に見ていただきたい作品です。予約も受けますのでゆうてくださいねー。
http://www.notos-studio.com/contents/event/event/1083.html

以下余談。
今日、通しの前に西村さんと少し話をしてまして、ぼく「四国学院大学は、こんな作品制作や巡演にも予算をもらえるんですかー。いーなー。」
それに対する西村さん「いやいや、ほぼ持ち出しですよ。今回、利賀演劇人コンクールの優勝賞金(100万円)をあてにしてますから。もしそれが取れなかったら…。」
ぼく「(まじか…)」
けど、この作品なら、行く気がする!必見だよ!!


イワーノフの感動はまだまだ続いてまして。さっきもお風呂に入りながら考えてました。

作品の中の登場人物全員、その時の状況や感情の渦に身を置いたなら、当然の言動になってたな。誰一人としてマイナスだけの心で動いてないよなー。みんなそれぞれその時点で自分に正直に動いたからこそだよなー。
あ、これはつまり、そのまま今の世の中に当てはまるんじゃないかなーって思ったりしました。

まさに「演劇は世を映す鏡」だ。
演劇を通じて、今の世の中を考えるということは、非常に有効な手段じゃないかしら、なんて思った次第です。
あぁ、豊かな体験させてもらった。はっぴねす。

さらに余談
本日開場1時間ちょい前に、照明関係のトラブルがあり、自分も動ける時間だったのでかけつけました。
が、結果は、現場を任された学生スタッフさんたちで、その問題を見事に解決したのです!
さらには昨日の時点で少し気になっていた音響の問題もちゃんとクリアになってました!!
舞台の仕事はトラブルはつきもので、経験値によってトラブルの解消法を学んでいくと思うのですが、彼らの成長スピードは、ちょっと、すごい。

そして西村さんの作品を四国で見続けられる今の環境、素晴らしい。
次は、もういっこ交流というテーマも持てたらなおいいですね!
ああ、本当にありがとうございました!