シアターTACOGURA「耳なし芳一」(2017.07.15-16)

この土日は赤岡絵金祭り 赤れんが商家演劇公演 シアタコ「耳なし芳一」のお手伝いでございました。
(通常なら、フェーダーと叩きの2人分いる量のきっかけを必死に一人でこなす音響Qちゃんを横目に)照明オペしながら見てましたので、例によって感想文。

シアタコは冬のこども向け公演と、わらこう夏まつりの怪談公演(昨年、一昨年は番町皿屋敷)をやっており、怪談公演はこれが2作目。
テキストをなおみさん、演出を藤岡さん、出演は初舞台となる高知大の荒木君、あさひちゃんと、シアタコレギュラーメンバーの兄、まゆさんという布陣。

感想としては「非常に洗練されている作り」だなー。この言葉につきるくらいシュッとして、展開も早く、楽しめる作品でした。

なおみさんのテキストの日本語の響きの心地よさ。現代口語と古典の絶妙なバランスで、言葉の意味が分からなくても、話の筋がすっと入ってくる作り。

主要な役を荒木君、あさひちゃんで固定し、周囲の役や語りを兄とまゆさんで切り回していく演出も分かりやすかったなー。
なにより、語りと役の切り替わりがふたりともすごく良かった。これは俳優としてのベーシックなトレーニングを続けているからこそだろうな。
ふたりとも、休まずハイペースで作品に出続けることで、役者の技量が確実に上がっているように思いました。

荒木君、あさひちゃん、真摯に演劇に向き合おうとする気持ちを感じることができました。
持って生まれたキラリとした素材と、これからの伸び代を考えると、学業や就職活動やらで忙しくなるとは思うけど、ぜひ演劇の世界にいて欲しいなー。

客席は絵金祭りに来られた方が「お、怪談もやってるのか?じゃあ見てみようか」って感じで気軽にお芝居を楽しんでもらえるようで、いわゆる演劇ファンが集う通常の公演とはまた違ってました。
今回照明ブースが客席横にあったため、お客さんの反応も確認できたのですが、後半になるにしたがい、作品に引き込まれていくお客さんを見れたのはうれしかったなー。

歴史ある会場の雰囲気と、空調のない薄暗い空間にみんなが集まって、汗を流して芝居を見るというちょっと非日常な感じも、この作品を良くする要素でしたね。

北山さんをはじめとする、絵金のまち・赤岡町家再生活用プロジェクトのみなさんの丁寧な取り組みにご一緒できたこと、良い経験となりました。
これからもいろんな形で交流できますように!!

個人的には久しぶりの(ほぼ)仮設現場。
電源容量の関係でLED PARライトのみでのオペという(演劇公演やで)、チャレンジングな体験でした。
いやー、いい経験した(と前向きに考えよう)。
黒Tシャツに塩が浮いたのも久しぶりなくらい汗をかけたのも良い経験!デトックス!(意味があってるのか?)