演劇ユニット大根「サンタどん」(2019.12.21)

本日は蛸蔵にて演劇ユニット大根の「サンタどん」を観てきましたよ。例によって感想文。
島根を拠点に活動する曽田さんが呼びかけ、広島、岡山、香川、高知の俳優が集って(なぜか)高知で上演するという、なんというか、稽古とか予算とか交通費とか、一言で言うと相当クレイジーなこの公演。
いろいろクレイジーすぎるこの企画に集うは、やはりクレイジーで演劇愛がダバダバ溢れてる中四国の演劇人で、上演する作品は札幌ハムプロジェクトの名作「サンタどん」。

物語に流れるなにかしらの愛おしい空気と、この座組みが醸し出すハートフルな感じがリンクして、なんとも素敵な公演でした。

物語の舞台となる平和な町の描き方は、とても極端で、皮肉に満ちていて、でもそんな世界をでっちあげる視点の幼さがまたなにか胸に刺さるような、ヘンな感覚。
そしてそんな町で暮らす小学2年のノエルを演じる落合さんの、なんだか不思議な透明感。
この2つの要素がガチッとはまってました。

きっと稽古の時間はかなり限られていたと思うし、俳優の技量も相当デコボコしていましたが、芯の部分がしっかりしていたら、結構な力業でも成立するもんやなー。

加藤春菜さんと高木康男さんのリアルクレイジーペアは今回も突き抜けていましたし、日々成長する中野コナンの柔らかさと力強さには目を細めてしまいます(卒業しても高知に残って演劇やったらえいのに)。
俳優としての姿をはじめて見た谷本さんは、ご本人の人柄がそのままにじみ出るようで微笑ましく、曽田さん松本さんの誠実さも素敵でした(ただ、松本さんの紙芝居部分、もうちょっと頑張れると思う)。

えるるんの照明、いろんなアイデアを発揮してましたな。
大藤先生も丁寧なオペでした。

いろんな方向の演劇愛が集った本公演、観劇できるのは高知だけ!
残すは明日日曜の11:00、15:00の2回だけ!
まだお席に余裕あるようですので、お時間ある方は、どうぞ蛸蔵にお越しくださいませ!

みなさん、明日も頑張ってー!!