ポかリン記憶舎リーディング公演「アイスクリン」(2014.09.07)

本日2本目の公演は、ポかリン記憶舎リーディング公演『アイスクリン』です。ポかリン代表の明神さんとは、これまでワークショップでの繋がりはあったものの、ポかリンの作品を見るのは実はこれがはじめて。高知の俳優さんともコラボしてのリーディングということで期待に胸を膨らませて臨みました。

まず、一番最初に感じたのは、俳優さんの個性・技量・熱量。圧倒されました。抑揚のきいた古屋さんのト書き、親子を演じる中島さん、桜井さんの感情の起伏の表現。リーディング公演なのですが、明神さんの演出も相まって、物語の本質がいっそうクリアに浮かび上がるような舞台でした。

お話は母娘が歩んだそれぞれの人生。お互いには直接話したくない傷や愛憎。愛があるからこそ距離の取り方が分からなくなり、傷を付け合ったり苦しんだり。けどその根っこにはしっかりした繋がりも浮かぶ。
何の救いもない(エンディングは救いになるのか?)けれど、みんな大なり小なり傷を作りながら、付け合いながら生きていくんだなー、それこそ人生なんだなーという、前を向けるような、生きる力をもらえるような、そんな作品でした。

劇中高知のイケメン俳優ふたりが演じた恋人同士が、あまりに物語の本筋と繋がらず、ずーっと「?」が浮かんでおりました。PPTの際、その疑問を劇団どっとの大塚さんが質問してくれてしめしめ。
ところがこの質問に対する明神さんの回答が、これまた衝撃でした。「特に決めてないので、俳優さんに考えてもらうんです」

…。すごい。これもまた演劇なのか。演劇道奥深し。
ポかリンまた見たいですなー。