「A WALK IN THE WOODS ―森を歩いて―」(2021.10.14)
FESTA松本2本目は「A WALK IN THE WOODS ―森を歩いて―」
昨年の「セツアンの善人」で高知にお越しいただき、お手伝いいただいたTCアルプの草光さんと、昨夜の「オレたちの夏の夜の夢」で好演をされた近藤さんのおふたりによる、アメリカとソ連の冷戦下で、両国を代表して軍縮の交渉をする交渉人2人の会話劇というハードな内容。
会場はまつもと市民芸術館のロビーで、声も響き、暗転も効かないスペースですが、だからこそ物語の舞台となる、中立国スイスの会議場の外にある森の中という設定にもマッチしたような空間です。
ともに平和を願い、軍備拡張競争がこのまま進むとどうなるのかを分かっていながら、国のメンツや選挙、経済、いろいろが絡み合い、進まない交渉。
時に腹を探り合い、時に感情をぶつけ合い、時には現実に打ちひしがれる登場人物の描写と熱量にやられました。
ふたりのパワーバランスの変遷や、少しずつ胸の内をさらけ出し、生まれてくる友情…と言っていいのか、上手く言えない感情に胸を揺さぶられましたよ。
アルプの役者さん、凄いわ。