竹田モモコ作 内藤裕敬演出「他人」(2023.12.01)
昨日は一心寺シアター倶楽にて、竹田モモコ作、内藤裕敬演出「他人」を観てきましたよ。
ものすごっく面白かったので、興奮冷めやらぬ状態で感想文。
高知県土佐清水出身、現在演劇界最注目の竹田モモコさんが昨年の日本の劇戯曲賞で最優秀作となった戯曲を我らが内藤裕敬さんが演出するというだけで、もう嬉しくてたまらないのに、作品がほんっとに面白かったのです。
キャストは原日出子さん、畑中咲菜さん、平松美紅さんの3名でまたこの3人のキャスティングが良かった!
若いおふたりは内藤さんが大阪芸大で教えていた方だそうで、宣伝美術はチャーハン・ラモーンさん、舞台周りは万歳一座チームというのも嬉しい座組みです。
物語は「入院した恋人の母と、元恋人と、わたしの奇妙な3人生活」とあらすじに書かれている通り、ちょっと無いようなシチュエーションの中で展開されていきます。
3人の関係性、それぞれの秘密と、秘密を知ってしまってからの心の動き。
お互いを理解し合おうとする気持ちと、それでもやっぱりそれぞれ違う物差しに、ピッタリうまくいかないもどかしさこそが人間らしく、愛おしいものでした。
竹田さんの描く、弱さや不誠実さもさらけ出した登場人物は、なぜこんなに愛おしいんだろう。
それを体現した3人の俳優さん、あえてのストレートな演出の内藤さん、皆さんの魅力が炸裂した作品でした。
あとは今回、別れた恋人に対する向き合い方に、なんだか胸がぎゅううってなってしまったことでした。
いろんなことに折り合いをつけて、いろんなものを引き摺りながら、人生は続いていくのね。
ホントに良い作品をありがとうございました。
こちらは大阪公演は12月3日(日)まで一心寺シアターにて、東京公演は12月15日(金)から17日(日)まで恵比寿エコー劇場にて上演します。
大阪・東京近郊の皆さま、超絶オススメですので、ぜひご観劇を!!