TRY-ANGLE「恋愛戯曲」(2013.05.18)

昨日観劇しましたTRY-ANGLE「恋愛戯曲」の感想です。
高知には老舗劇団としてセンター90さんや笛の会さん、ゆまにてさん達が息の長い活動をされております。
そしてその次の世代(自分たちの世代)の劇団も多く結成され、活動を続けておりました…が、この世代の演劇人は集合離散を繰り返し、劇団として定期的な活動を長く続け、今年11回目を迎えた演劇祭KOCHIに全て参加されてるのは
TRY-ANGLEさんくらいとなっております。

長く続けている劇団ならではの安定感。特にベテラン男優の安定感(領木さん谷相さん北岡さん)はさすがで、そこに食い込む若い女優陣という構成も面白かったです。
特にダブルキャストの主演ふたりは、魅力的な役どころをさらにそれぞれの個性で演じており、比べてみるのも面白かったです。今回の役では前田さんの方が地に近く(?)、杏里さんの方がファンタジーな感じでした(どんなんや)。

お話は、売れっ子女流脚本家が描く脚本の世界、さらにその中で描かれる脚本の世界を行ったり来たりする内容で、それぞれのキャラクターの演じ分けは役者の腕の見せ所でした。特にキャラクターが大きく変わる領木さんの役は、さすがだなーと思った次第です。主演女優のセクシーキャラもどきどきしました(中学生のような感想)。
あーおもしろかった。

あとは難しいところかも知れないですが、舞台周りだったり細かな箇所の精度を上げることで、もっと舞台が引き立つかなーと思ったのと、ダブルキャストになる分ふたりの役者が板の上に立てる時間は半分になるので、もう少し時間が取れたらまた演技が拡がったかも知れないですね。
小屋入りの期間やみんなの仕事など、難しいことは承知しておりますが、TRY-ANGLEだからこそ、細部にわたってクオリティーの高い舞台を作ってほしいと思った次第です。
じゃぁ手伝えって話ですね。すいません。

最後に前田さんの回に観劇していた劇団プラセボ・33番地の吉良さんの笑い声が素晴らしく、会場を暖めるSEとして機能しておりました。いちど吉良さんの笑い声を録音して、笑い袋みたいにして家に置いておきたいなー。