劇団彩鬼「鬼被威」(2017.06.03)

昨日は蛸蔵にて劇団彩鬼「鬼被威」を見てきましたよ。
感想が遅くなったのは観劇後の飲み会(出演者1名も参加)が酷くて酷くて現在絶賛発酵中のせいだよ。全身がぽかぽかするよ。よしだの酒蒸し状態だよ。脳も煮えてるよ。でも感想文書くよ。
 
3年ぶりの彩鬼さん公演。
彩鬼さんのイメージは、演劇という表現では収まらないような、強烈な個性を持った集団という感じだったのですが、いやいや今回はその固定観念をさらにひっくり返して、自分たちの世界観をしっかり表現した、みごとな演劇作品を作られていました。
 
正直予想以上。
いわゆる「カッコイイ演劇」は苦手な自分ですが、今回の作品はすっごく良かった!
 
お話がシンプルでわかりやすいことがその要因のひとつだと思います。
世界観を具現化することは作品を作るうえで非常に大事なことで、そういう意味では今回すっと頭に入ってこれる世界だったのは大きいな。
その世界を構成するキャスティング、音楽、照明、装置、衣装。どれもが高いクオリティーでした。
 
ホントにどれもが素晴らしかったのですが、一番は「見せ方」かなー。
作の領さんなのか、演出の恵那さんなのか、イメージした世界をどういう構図で見せるか、各セクションにイメージをしっかり伝える事で、各シーンが際立っていました。これは簡単なことじゃなくって演出家の経験と才能の両方が必要なことだと思います。
日野さんの照明も彩鬼さんと相性がいいんだろうな。饒舌にならず、しっかり物語に沿い、そして魅せる素敵な照明でした。
 
出演者ではやっぱり恵那さん。力強い語り口は、そのまま彩鬼の個性になってますね。
客演では体調面でいろいろ勝手に心配してた前田澄子が勝手な心配を一掃し、新しい一面を見せてくれたのが嬉しかった!
他の主要キャストもそうだし、脇を固める出演陣も実力派の方とフレッシュな方のバランスがよかったです(オプティさんと山田君の贅沢な使い方ったら!)。
 
いやー。褒めてばっかり。
今回は3ステ完売となったので、今後はステージ数を増やしたり、さらに大きな舞台での公演も見てみたいものです。
ブランクは理由があったみたいだけど、次回作は早く見たいなー。