ボラ☆ボラ「お酢をのんだけど、やわらかくならなかった」(2017.08.20)
ちょっと遅くなりましたが(連日連夜えぶりでい過ぎ)、ボラ☆ボラ「お酢をのんだけど、やわらかくならなかった」の感想文です。
あゆさん、前田さんから高知公演の相談があったのは、去年の秋口くらいだったかなー。
ふたつ返事でオッケーしまして、あとはお受けする以上はちゃんとお迎えせねばと、本番に向けて広報・券売・現地制作用務を進めてきました。
券売については、カラクリシアター、TRY-ANGLE、シャカ力、シアタコ、劇団33番地にご協力いただき、終演後の交流会やバラシ、打ち上げにも、多くの高知の演劇人が参加してそこで新しい交流が生まれたり。もう、こういうのがホントに嬉しいのです。自分のこれまでの仕事が実っているなーとも思える至福の時間でした(ま、例によって飲み過ぎたんですけどね)。
作品についての感想ですが、やはり俳優の技量、さすがです。
高知の演劇のホームグランドとなってる蛸蔵で県外の方の作品を見ると、違いが余計に見えるというか、ちょっとしたことでも「おおお」と思うことがあるのですが、今回の作品は物語の起伏がそれほどない、ほぼ3人の会話劇だったので、シーンごとの距離感や詰め方、エネルギーの出し方・押さえ方などなど、「やっぱり上手やなぁ」と関心したことです。
冒頭の暗転中のやりとりも見事でした。バカバカしいシチュエーションの中で、どう役を真剣に生きるのか、そのためにどんな鍛錬が必要なのか。「役者」という職業に向き合っているみなさん、かっこよかったっす。
戯曲について、あゆさんが初めて書き下ろした作品になるのかしら。
3人のアラフォー女子がチャットを通じて仲良くなり、共同で飲み屋さんをはじめようとする中で、いろんなトラブルに見舞われるという内容ですが、3人のキャラクターの描き方がデフォルメされてるけど妙にリアルで「そうよね、人生うまくいくことばかりじゃないよね。でも、悪いことばかりじゃないさ」って普通にすーっと入ってくる感じでした。
その一方で、たとえばあゆさんの役の描き方なんかは過去のエピソードなどもうちょっとあった方が分かりやすかったかなー。
また、いろんな話題やネタを積み上げていく形だったのですが、それぞれを拾いすぎというか、中盤は若干冗長気味な印象がありました。
とはいえ前田さんが入ってきてからの加速感(飛び道具っぷりよw)、そしてエンディングに向かう中で自然と感情移入している感じ、なんというか、たいそれたことは何も言ってない(失礼)んだけど、なにか「明日もがんばろうかね」なんて思えてしまうこの感じ、よかったなー。
みなさんが演劇人として日々を大切に生きてるからこそ、作品を通じてお客さんに元気を与えてくれるんだろうな。
よし、元気もらった!今週も忙殺ウイークリーですが、やったるぞー!!
ボラボラの皆さん、またいろんな形でお会いしましょう!!
余談。
今回和紙プロジェクトで来高中の皿さんに仕込みを手伝ってもらい、ちょうど本番時もお時間があるとのことで照明オペもお願いし、いっしょにオペできたのはとっても嬉しかったっす。
さらには打ち上げ後は我が家に軟禁し、先に力尽きて寝てる皿さんを「寝姿もかわいいよね」「まさにテディベアやね」なんて言いながらみんなで鑑賞してたことは、くれぐれも本人には内緒にしておいてください。