高知市文化祭開幕行事「土佐の息吹」(2018.04.08)

今日は高知市文化祭開幕行事「土佐の息吹」を見てきましたよ。例によって感想文。
文化祭開幕行事は、高知市文化協会さんが主体となり、高知を題材に異なるジャンルをコラボレートした公演を毎年行っており、今回は第70回特別記念として、鼓童の皆さんを迎え、スガジャズダンススタジオの皆さんとダンスクリームの皆さん、僕が注目している演劇人の山崎君と33番地のさやかさん、さらに慶祥流家元の慶祥芳之さんという凄いメンバーでの公演となりました。

一部は鼓童の演奏。
生で鼓童を見たのはいつ以来だろう?しかも小編成での公演ははじめて見ましたが、逆に生々しい、肉体の強さと音楽の素晴らしさを感じるステージでした。
あの人数であの音圧。ある太鼓の振動が、ちょうどフロントサイドスポットライトの灯体を振るわすようで、会場全体がビリビリと揺れる感覚は、さすが鼓童!でした。

そして二部は高知出身で鼓童の研修生となった後、交通事故で亡くなった青年をテーマにした創作舞台「KOSHOU」。
山崎君とさやかさんをストーリーの軸にして、彼の混乱や悲しみ、振り返る人生、そして天国に向かおうとするまでをダンスで表現された舞台でした。
ある意味観念的な物語が、小倉さん、國友さんの振り付けで肉体に落としこまれるようで、さらにダイナミックな肉体表現と慶祥芳之さんの研ぎ澄まされた所作のコントラストが素晴らしく、この交通整理をした吉本さん、すごいなー。
一方、制作的なことは全然承知してない中でちょっと思ったのが、実在された青年の人柄だったり、エピソードなどを織り込めたら、もっと主人公が際立ったのかも知れないなーとも思いました。

あとは、序盤の音の緊張感、凄く良かった。
山崎君は、鎖を付けてない全力の演技を知っているので、逆に今回のような経験は大きいと思う。その中でも一度大きく叫んだシーンに「これぞ山崎君だ!」と思ったことです。
さやかさんの舞台度胸の良さは今回も出てましたな。
ほんで、かなこさん。この人はやっぱり凄いや。なんだあのしなやかさと芯の強さは。

あと、メガネの男の子のダンスも素敵だったー。長らく事業団で市民ミュージカルができていませんが、こういう機会は本当に大切だなって思ったことです。

お祭りの場面のシンプルな拍子でみんなが踊る場面は生命賛歌だなーと、ソルフラワーユニオンの「お前の村の踊りを踊れ」が頭の中で鳴り響いた帰り道でした。
皆さんあと1ステージ、頑張ってください!!