カラクリシアター「エデンの月」(2018.06.08)
昨日は蛸蔵にて、カラクリシアター「エデンの月」を見てきましたよ。例によって感想文!
谷山さんの作演出は、昨年の「路地裏のメモリー」以来でしたが、前回公演で強く印象に残ったアングラ感満載の場面の魅せ方がさらに進化した、素晴らしい作品でした。
何よりも場面転換の見事さ!蛸蔵であそこまでできるのか!そして最初の電車のシーンの見事な集団劇、台詞にかぶせてドン!と入る叙情的なBGM、ありえない世界をさも当然のように進めていく気持ちの良い強引さ、個性的すぎてゲップが出そうな(失礼)素晴らしい役者陣!
こうやって上げていくと、なんだか既視感が…。そうだ、これは僕が愛して止まない南河内万歳一座に通じてるんだ!と勝手に納得したことでした。
よかった部分を羅列して満足してしまった…。
物語は前回同様、永遠の少年(今勝手に命名した)こと谷山さんの頭の中に拡がる甘酸っぱい世界が今回も炸裂してましたね。個人的には今回の方が話の本筋がしっかり整理されていて、良かったです。
タイトルの「エデンの月」に相応しく、オープニングの水面に映る月が非常に印象的でした(一方で、エデンに通じるリンゴが、もう少し物語の軸になったらよかったなーとも思った事です)。
カラクリシアター、からくり劇場が蛸蔵で上演を重ねることで、劇場がさらにしっかりするような、そして高知の演劇の地盤が上がっていくような気がします。
特に今回の出演は大ベテランからフレッシュな方まで14名という大所帯で、これだけ丁寧に、そして大胆な作品作りをされたことは、特に若い方にとっては大きな経験になったんじゃないかしら。
500人の動員を誇る(きっとステージ数やキャパを増やしたらこんなもんじゃない)劇団というのも素晴らしい。
逆に言うと、カラクリは見に行くけど、他の地元の劇団には行かないお客さんも多くいらっしゃるということなので、他の劇団のみんなは、演劇を楽しんでくれるお客さんがまだ多くいる=まだ動員のヒントがあるということで頑張ってもらいたいです(自戒の念含む)。
演劇を観る人、創る人、関わる人を少しずつ増やしていって、豊かな高知になるよう、自分も頑張るぞー!
みなさん、後半戦もおきばりやすー!!